働く女性が求める福利厚生の種類とは?
ES-福利厚生の前田です。 当ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
総務省統計局が発表した2019年の就業者数は6724万人、そのうちの3733万人が男性、2992万人が女性です。
女性にいたっては、過去最多人数を更新しています。
ちなみに2009年の女性の就業者は2656万人で、10年前と比較すると300万人も女性の労働人口が増えているのです。
本日は、そのような現状の中で働く女性はどのような福利厚生の種類を求めているのか、について説明していきたいと思います。
働く女性の増加とその背景

2019年の日本国民の総人口は1億2632万人、うち女性は6486万人となり、女性の労働者数2992万人という事を考えるとおおよそ女性の2人に1人は就業しているということがわかります。
女性就業者の年齢層は15~64歳が2630万人、65歳以上が361万人。そのうちの1161万人は正規の職員、従業員で2018年より23万人も増加しました。ちなみに、非正規の職員、従業員は1475万人で24万人の増加となりました。
女性が外に働きに出る理由

女性が働きたいと思う理由は様々です。
- 外に出て社会と繋がりたい
- 家庭以外での評価を求めている
- キャリア、資格を生かしたい
- 夫だけの稼ぎだけでは生活できない
- 将来への不安から仕事を手放したくない
このようなものが挙げられます。
私自身、小学生の子供が1人いる母親で、週3日の事務のパート、そしてライターとして仕事をしています。
また東京都内でも子育てにやさしいといわれるエリアに住んでおり、子供の数も多い地域です。
子供の周りの母親を見ていると専業主婦の割合は少なく、40人クラスの半分以上は正社員、パートとして働いている母親が多いです。
そして、パートとして働いている母親の多くが口々に言うのが、「子供がもう少し大きくなったら正社員として働きたい」という言葉です。つまり長く安定して働ける環境を望んでいるのです。
女性活躍推進法

働く女性が増加している中で2015年に成立したのは「働きたいと希望する女性が能力を存分に発揮できる社会の実現を目指した法律」です。
これが「女性活躍推進法」で、国・地方公共団体・一般事業主に対し求められています。女性活躍推進法が施行された背景には
- 長期的な観点での労働力不足を解消するため
- セクハラやパワハラなどのハラスメントに対応するため出産、育児で離職をしたものの、その後非正規雇用となるケースが多くなっている
- 働きたくても育児や介護などの理由で働けない女性が300万人にも上っていた
- グローバル化、人材の多様化への対応
このような理由がありました。
では、具体的にどのような策をとるのかというと、雇用主である企業などが
- 女性採用比率
- 労働時間の状況
- 平均勤続年数において男女差があるか
- 女性の管理職比率
などの自社における労働者の現状を把握、分析し、その上での課題を掲げます。掲げた課題に対してどのように改善や取り組みをしていくのか行動計画を具体的に策定し、社内で周知をした上で外部に向けても公表します。
ワークライフバランスの両立に悩む女性

女性労働者は増加し、女性活躍推進法が施行されているものの、ワークライフバランスを取りながら働くにあたって問題を抱えてしまうケースは多く、結婚や出産、育児などで離職しなければいけないケースもあるのが現状です。
- 育児と仕事の両立が難しい
- 子供が病気になってしまった時に休暇を取らなければいけない
- 出産後に復帰しても時短勤務になってしまうことで以前と同じような仕事ができない
- スキルがあってもルーティーンワークしか与えられず昇給や昇進を諦めざるをえない
- 待機児童問題で子供の預け先が見付からない
- 仕事をしながら不妊治療のための通院等に対して企業側の理解がなく両立が難しい
- 不妊治療は金銭的負担が多いので本当は働きながら治療をしたいが仕事を休めないため仕事か子供を諦めなければいけない
- 産休はあるが育休がなく、低月齢の子供を受け入れてくれる保育施設が見つからなかったり、あっても高額であったりする
- 親の介護をしなければいけなくなり仕事を退職せざるをえない
このように主に働く女性が抱える問題としては、妊娠や出産、育児、介護が中心となり、まさにワークライフバランスのとれる働き方が求められているのが現状です。
働く女性に寄り添う福利厚生の種類

出産、育児、介護をする上で働き辛さを感じたり、離職に繋がってしまったりする現状を考えると、働く女性が求めているのは育児や介護と両立しながら働ける環境です。
では、そのためにどんな種類の福利厚生があるのでしょうか?よく企業で導入されているのは時短勤務、育児休暇の延長などですが、その他にどんな取り組みをしているのかを見ていきましょう。
育児に関する福利厚生

働く女性の多くが、育児をしながら出産後にこれまで通り働けるのかという不安に直面します。産前には今まで通り働けると思っていたものの、産後に保育園が見付からない、子供が体調を崩しやすい、自身の体調が安定しない…などのようなギャップが生じてしまうケースは多いです。
それを踏まえた上で、育児に関して以下のような様々な種類の福利厚生を導入している企業があります。
- 妊娠期間においては、つわりで体調が悪い、通院、妊娠中のトラブルなどで仕事を急遽休まざるをえない事が増える傾向にあるため、有給休暇の日数を増やし、妊娠中の体調不良時には無理をせず遅刻、早退を推奨する
- 妊娠中、出張や営業などで外出が多くなってしまう業務が身体的・精神的に負担になってしまうことを考慮して、女性従業員の希望を聞いた上で内勤業務へと調整する
- 時差出勤を認めることで、妊娠中の通勤ラッシュによるリスクを回避する
- 産休、育休明けに認可保育園に入れず、認可保育園より費用が高額な認可外保育園へ預けることになってしまった場合には、認可保育園との保育料の差額を補助する
- 病児保育時のベビーシッター代費用の補助&ベビーシッターと企業側が提携していて、従業員は1回300円の負担で利用できる
- 社内に託児施設を完備、その企業の社員であれば優先的に入園できる保育施設と提携している
- 子供の急な病気などで保育園に行けない場合、在宅勤務が認められている
妊活に関する福利厚生

2017年の仕事と不妊治療の両立に関するアンケートでは、不妊治療と仕事との両立が難しいことが理由で5人に1人が離職している事がわかりました。
また、厚生労働省での平成29年度の調査では、仕事と不妊治療の両立ができていたのは53%、両立できず仕事をやめたのは16%、両立できず不妊治療をやめたのは11%という結果でした。
不妊治療をするにあたって通院回数が多くなってしまうため、仕事を休まなければいけないことが働く女性にとってネックになっています。
そのため、企業の福利厚生として不妊治療に特化した以下のような制度を導入しているところもあります。
- 不妊治療中の従業員は月〇日まで有給休暇が取得できる、また、半日単位や1時間単位で有給を使うことができる
- 休職制度(長期では1カ月~最長1年の休職が可能)
- 不妊治療の費用は高額になるケースもあるため、年に5~15万円程度の補助(3年間程度の利用が可能)、不妊治療を対象とする貸付金制度(100万円程度で無利子、利子がある場合も)など企業側からの経済的なサポート
ただし、不妊治療はデリケートな問題であり周りに知られたくないと思う社員がいるため、このような種類の福利厚生を導入の際には対象者を不妊治療者だけに限定しないことがいい場合もあります。
介護に関する福利厚生

現段階では介護に関する種類の福利厚生が導入されている企業は多くはありません。しかし、超高齢社会の現状を踏まえると、介護施設も飽和状態になっているため、今度はさらに介護に関する福利厚生は必須となるのではないでしょうか。
厚生労働省の雇用動向調査より大和総研が作成した資料を見てみると介護離職者は増加傾向にあり、2017年には2006年の約2倍となっています。女性の離職が圧倒的に多いが、男性も介護離職者も増えているのが現状です。
介護をする年代は、役職がついていたり責任ある仕事を任されたりしている50代が多く、長年の経験とスキルを持っているベテラン従業員が離職してしまうのは企業にとっても痛手になります。
介護離職を防ごうという企業では、以下のような福利厚生を取り入れています。
- 介護休暇
- 介護休職
- 時短勤務
- 在宅勤務制度
- 短時間からの有給取得
- 介護用品購入時の補助金支給
- 居宅介護サービス利用時の補助金支給
他にも、有料老人ホームを運営している企業では、家族が同経営の介護施設に入居した際には費用を一部負担するなどのようなものもあります。
また、オンラインでの介護相談、介護施設の紹介や介護保険申請手続きの代行、介護生活のサポートをしてくれるようなアウトソーシング型の福利厚生を導入している企業もあります。
介護をするのは女性だけに限った事ではありませんし、長期的な目で見た場合に、超高齢社会の中で男性女性共に優秀な人材を確保するためには介護に関する種類の福利厚生の導入は必須となるでしょう。
家事の時短、食事補助に関する福利厚生

働く女性が日常的に負担だと感じるものの中のひとつに、家事があります。仕事から帰宅して家族の食事の用意をする、簡単に済ませてしまいたいけれど育ち盛りの子供がいる場合や家族の健康を考えた場合に、栄養バランスのとれた食事を食べさせたいと思うものです。
しかし、仕事帰りに子供を保育園へ迎えに行ったり妊娠中の体調が悪かったりする中で、スーパーに行って食材を買って帰宅し栄養バランスのとれた食事を毎日作るのは大変な事です。
そこで、今働く女性に注目されているESキッチンの1品100円で利用できる100円社食を食事補助の福利厚生として導入している企業が増えています。
社食といってもパウチ加工されていて、社内で購入して持ち帰りが可能ですので 仕事帰りにスーパーへ寄る手間もありません。
サバの味噌煮や豚の角煮、子供が好きなハンバーグやテリヤキチキンなどの主菜以外にもひじきの煮物やきんぴらごぼうなどの副菜もあり、月替わりで20種類以上の充実したメニューも喜ばれています。
働く女性の家事を少しでも楽に、家事の時短をサポートすることで、その分時間的にも精神的にも余裕を手に入れることができるのです。
ESキッチンの100円社食のような食事補助は、従業員にとって人気のある福利厚生ですし、栄養バランスのとれた食事を手軽に取り入れる事ができるため働く女性以外からも需要が高いのです。
働く女性が求めるのはワークライフバランスのとれた福利厚生

働く女性が求めているのは、ライフステージの変化があっても働きづらさを感じることなく働ける環境です。
妊娠、出産、育児は実際に子供が産まれてみなければわからない事も多いですし、介護に関しても介護される側の要介護度次第で介護時間は全く変わってきます。
だからこそ、上記で挙げたような種類の福利厚生は、長く働きたいと考えている女性にとって必要なものなのです。そうした女性の変化に寄り添ってくれる企業は従業員から信頼されますし、「この会社のために頑張ろう」というモチベーションも生まれるものです。また、社外に公表することで外からのイメージアップにも繋がり求職者へのアピールポイントにもなります。
働く女性が年々増加している今、企業はワークライフバランスのとれるような種類の福利厚生を導入し、長期的な観点から労働力を確保していくべきでしょう。
