健康経営の意味やメリット、企業による様々な取り組み

ES-福利厚生の前田です。 当ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
唐突ですが

  • 社内でヒューマンエラーが多発している
  • ストレスチェックの結果、ストレスを抱えている従業員が多い
  • 体調不良での遅刻、早退、欠勤者が多い
  • 病気による休職者、退職者が多い

このような事に身に覚えのある企業はいませんか?
こういった特徴が見られるのに何の対策も取っていない場合、将来的に企業に対するダメージは大きくなってしまうのです。そこで、本日は、従業員の健康の維持や政府が推進している「健康経営」について簡単にご説明いたします。

なぜ今、健康経営が注目されているのか?

企業が注目する健康経営とは?

政府が推進している「健康経営」ですが、この言葉をご存知の方も多いのではないかと思います。ここではその意味と目的、推進される背景についてご説明いたします。

健康経営の意味とその目的

健康経営の意味やその目的

従業員の健康維持やより良い健康状態をめざすことへの取り組みは、企業にとって将来的に収益性を高めるものと考え、そのために健康管理を経営的視点から考えて戦略的に実践すること、これを健康経営と言います。
また、健康経営の考え方に基づいた具体的な取り組みを健康投資と言います。
企業が従業員の健康維持、より良い健康状態を目指すための取り組みは、従業員のバイタリティ、労働生産性の向上などに繋がり、それが結果的に業績の向上、企業価値の向上へ繋がると期待されています。

健康経営の背景

超高齢社会がもたらす影響

なぜ、健康経営が推進され注目されているのか?そうした背景の一部には、日本の高齢社会の現状が挙げられます。
2015年の段階で日本の高齢化率(全人口に占める65歳以上人口の比率)は、26%で超高齢社会となっており、2060年には38%を越え超超超高齢社会になると推計されているのです。50歳以上の人口は約60%と推計されています。
高齢社会の背景には、医療技術の進歩により平均寿命が伸びた事、出生率の低下があります。
少子高齢社会の中で国は、企業は、労働人口を如何に確保していくかが重要であり、人生100年時代と言われる今、健康を維持して働ける期間を延伸していかなければいけないと考えています。
労働期間を考えると、健康寿命(健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間)をどれだけ長く維持できるかが重要視されているのです。

健康経営のメリット、企業実例

健康経営に取り組む企業

健康経営に取り組むことで企業側にはどのようなメリットがあるのか、具体的にどのような取り組みをしているのかをここでは説明いたします。

健康経営銘柄への認定

健康経営銘柄への認定制度

東京証券取引所に上場している企業の中から、健康経営に優れている企業は、
経営理念・方針
組織・体制
制度・施策実行
評価・改善
法令遵守・リスクマネジメント
このような評価基準から「健康経営銘柄」として選定され、投資家にとって魅力的な企業として紹介されます。

ちなみに2020年の健康経営銘柄では30業種40社を選定されており、
アサヒグループホールディングス株式会社
株式会社ワコールホールディングス
花王株式会社
TOTO株式会社
株式会社みずほフィナンシャルグループ
東京海上ホールディングス株式会社
などのような企業が挙げられました。

健康経営に取り組む非上場企業を「健康経営優良法人」として認定する制度もあり、健康経営という言葉やその重要性が認知されていく中で、社会的に評価されるような環境の整備も進められているのが現状です。

双方に認定されるメリットとして、健康経営銘柄であれば投資家にとって魅力的な企業として紹介されるため株価向上への期待、健康経営優良法人であれば自治体から表彰される可能性がありますし、企業イメージアップにも繋がります。

健康経営オフィスに対しての企業の様々な取り組み

従業員の健康の保持、増進のために

社内環境において従業員の健康を保持、増進する行動は

  • 体を動かす
  • 適切な食行動をとる
  • 快適性を感じる
  • コミュニケーションをとる
  • 健康意識を高める
  • 清潔にする
  • 休憩や気分転換をする

この7つに大きく分類され、これらを日常的に取る事が従業員の心身の調和と活力の向上げへと繋がります。この場を健康経営オフィスと言います。
それを踏まえた上で、企業は健康経営に対してどのような取り組みを行っているのかを、平成27年度の経済産業省委託事業として発表されたレポートを基に見ていきましょう。

長野県にある伊那食品工業株式会社では、敷地の清掃活動における従業員の自主的な参加が社内の人だけでなく地域住民とのコミュニケーションの機会となっており、「コミュニケーションをとる」に該当しています。
また、専任の看護師が常駐し健康状態を調べられる設備を備える健康パビリオンを設置することで「従業員の健康意識を高める」きっかけを与えています。

SCSK株式会社においては、「快適性を感じる」に該当する、デスクスペースを1.5倍に広くしており、その結果従業員の満足度とともに作業効率が向上しました。

株式会社ダスキンでは、オフィス内にカフェスペースを設置し飲み物や自社商品の菓子などを無料で従業員に提供しています。こちらは「休憩や気分転換をする」に該当するだけでなく、従業員同士でコミュニケーションを取れる場にもなっています。
また、清潔なタオルを置いたり洗面台を拭く布巾の常備をしたりするなどのトイレタリーを充実させることで感染症やアレルギーの予防にも繋げています。これは「清潔にする」に該当しています。

アマゾンジャパン株式会社では、専門家の監修を受けたボルダリングスペースを設けており、社内で従業員が利用できるようになっています。これは、従業員の健康を保持、増進する行動の「体を動かす」に該当します。
アマゾンジャパン株式会社 の社員食堂では栄養バランスが取れていて農薬や化学調味料の少ない食事の提供をしたり、社員食堂で一ケ月に一度野菜の販売を行ったりと「適切な食行動をとる」に該当する取り組みが行われています。

手軽に取り入れる健康経営

健康経営を気軽に取り入れるなら

事業規模の小さな企業が健康経営に取り組む場合、自社でできることとそうでないことが出てきてしまうのも無理はありません。
例えば、ボルダリングスペースや社員食堂を併設しようと思ったところで、初期コストや手間などが非常にかかってしまいます。
そこで福利厚生としてカフェテリアプラン型(様々なサービスから個人のニーズに合ったものを選べる)のものを導入することで、体を動かしたい従業員はジムを利用することもできます。

また、「適切な食行動をとる」にあたるものとして福利厚生として食事補助を導入する企業も増加傾向にあります。
例えば、メディアにも多数取り上げられているエッサンスキッチン株式会社による、「ESキッチン」は1品100円で従業員が利用できる置き型の社食サービスです。栄養バランスの取れたバリエーション豊富な惣菜は、従業員の食生活を支えることができます。ESキッチンは初期コストもなく、利用人数によって納品する惣菜の個数を決定できるため、事業規模に合わせて利用できるというメリットもあります。

健康経営=従業員の健康への投資

健康経営は企業の未来への投資

企業は、従業員の心身の健康を保持、増進するために様々な取り組みを行っているのです。
ただ、健康経営は取り組むことがゴールではなく、従業員の健康を保持、増進させることで、冒頭に上げたようなデメリットを減らし労働生産性を向上させ、業績向上、企業価値を高めること、長期的な労働力を確保することです。
健康経営は戦略的に実践することが求められるので、闇雲に取り組むべきではありません。健康経営に取り組むメリット等を従業員に周知してもらい、まずはチェックシート等で従業員の心身の現状を知り、その上で自社の従業員に必要なものを選別していくことが重要です。
従業員の健康に対して取り組む費用や手間はコストではなく企業が成長するための投資だと考え、禁煙への啓発、ノー残業デーの設定、社内美化、ストレッチやラジオ体操等の実施、 ESキッチンのような初期コストなしではじめられる食事補助のサービスなど気軽に出来る事から取り組んでいくべきです。

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